「誇示した数字が恥さらしにもなる」及淵上首級、如其實數

及淵首級を上るに、その実数の如くす

―破賊文書、旧以一為十、及淵上首級、如其実数―

[原文](三国志 魏書 國淵伝)
破賊文書、舊以一為十、及淵上首級、如其實數
[書き下し文]
賊を破る文書は、舊(ふる)く一を以て十と為す、及淵首級を上るに、その実数の如くす
[原文の語訳]
賊を破ったときの文書は、もともと一を十と表記していた、国淵の(今回反逆した賊の)首級報告は、実数そのままだった
[解釈]
元来、戦果を誇示しようと討ち取った人数を十倍に表記していたが今回の件は実人数で表記した。その意図として今回は国内での反逆であり、いわば身内の恥ということだからということです。
ミスや欠損をこれだけ減らしたと改善の成果を挙げがちですが、見方を変えるとこれまでそれだけの数の損失があったということです。内部で報告する分にはよいですが、対外的にはどうかということです。まして水増しするとどうでしょうか。
成果は多少、盛って誇示したくなるものですが、別の観点から見た時のことも考えましょう。
[参考]
中國哲學書電子化計劃字典

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