「良い逃げ方をしよう」三十六策、走是上計

三十六策、逃ぐるをこれ上計とす

―三十六策、走是上計―

[原文](南斉書 王敬則伝)
三十六策、走是上計
[書き下し文]
三十六策、逃ぐるをこれ上計とす
[原文の語訳]
計略には様々なものがあるが、困ったときは逃げるのが最良策である
[解釈]
形成が不利なときは、あれこれと策を練ったり無理をするよりも、逃げるべきときに逃げて身を守る方法もありということです。一旦引いて態勢を整えてから再挑戦するにも、身を滅ぼしてしまっては元も子もありません。次の機会を待つことも重要です。
逃げるにも逃げ方があるといいます。次に繋がるような逃げ方をしましょう。
ただ降伏ということは完全な敗北であり、講和でも半分は敗北です。しかし逃げること自体は敗れたわけではないので、苦渋恥辱こそありますが戦い自体をリセットすることで、機が熟せば今度は勝利の可能性もあるわけです。結果的に勝者になればよいのです。
逃げるためには何か手立てを考える必要があります。自分が戦わなくてもよい方法。それには他の策略を用いれば良いわけです。伏兵や弾幕を張ったり、第三者を担ぎだして相手がそちらに気を取られているうちに逃げたりする。そうして相手を疲れさせながら自分は被害を最小限に抑えて反攻する力を温存する。ともすれば第三者との戦いで相手が疲弊したところを突いて漁夫の利を得ることができるかもしれません。そう、決して負け戦だけに使うわけではないのです。そもそも負けてないのですから。
[参考]
三十六計逃ぐるにしかず
三十六計逃げるに如かず – 故事ことわざ辞典
大災害からいかにして逃れるか:広瀬弘忠 東京女子大学名誉教授 – 毎日新聞

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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