恩もし己に出でなば、怨みははた誰かに帰せん
―恩若己出、怨将誰帰―
- [原文](宋名臣言行録)
- 恩若己出、怨将誰帰。
- [書き下し文]
- 恩もし己に出でなば、怨みははた誰かに帰せん。
- [原文の語訳]
- ある人に恩をかければ、そのせいであぶれた人の怨みはどこにいくのか。
- [解釈]
- 組織内では誰かを昇格させれば必ず誰かが左遷や降格すことになります。時には涙を飲んで厳しい決断をしなければなりませんし、対象なる人の恨みは誰が引き受けるのか。決定するトップやリーダーにはその意識が必要です。私情を挟むなど尚更でしょう。
- 限定個数の商品でありながら、知り合いだからといって余分に売ってしまったり、横から入ってきても問題視せず渡してしまう。その後方できちんと並んで待っていたのに買いそびれる人がでてきます。その人の怒りはどうしたら良いのでしょう。
- 商品のラインナップでも、増やすために減らなくてはいけない状況となり、減らした商品を目当てに来店されたお客さんには申し訳ないときがあるはずです。
- 公開の場における白昼堂々出来レースがされる場合もありますね。
- 元秘書が国政で落選したからといって地方選の地元選挙区から擁立するため、現職を理不尽な理由をもって公認から外すというトップは信じられません。
- 勝者も「負けた方の気持ちを汲み取る」意識を持ちたいですね。
- [参考]
- 智の館 宋名臣言行録
- 王曾
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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