道険しと雖も、井陘の隘に非ず
―道雖険、非井陘之隘―
- [原文](三国志 魏書 張旣伝)
- 道雖險、非井陘之隘。
- [書き下し文]
- 道険しと雖(いえど)も、井陘(せいけい)の隘(あい)に非(あら)ず。
- [原文の語訳]
- 道が険しいといっても、井陘(せいけい)の地ほど道幅が狭いわけではない。
- [解釈]
- 険しい道を深くまで攻め込むのは、幅が狭く隊列が細長くなった地帯で強襲された場合に身動きが取れなくなり致命傷になりかねません。ただ今回は険しい道ではあるけど極端に狭い道幅ではないのでそこまでの危険性は低いということです。さらにこの後、相手はまだ攻撃する準備がまだ整っていないと判断し進行する決断をしました。
- ただ狭い谷間のようなところであれば上からの攻撃を受けやすいですが、険しい山道であれば相手も短時間で容易に攻撃態勢をとることができないので若干の余裕ができるのです。
- 隙間をつきニッチ層へのシェア拡大を狙うのは大手の出方次第で明暗が分かれます。相手の準備が整っていないのであれば速攻することで道を拓けることができるのです。
- 新たに開発する場合、課題や内容が難しい「道険し」なのと、物理・心理的に大きな制限がかかる「幅狭し」では成果は大きな違いとなります。
- [参考]
- 中國哲學書電子化計劃字典
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