[中日]「有松」を伝建地区に決定 建物108件、名古屋市内では初(2016/3/1掲載)

旧東海道有松地区が名古屋市内では初の「伝統的建造物群保存地区(伝建地区)」に指定されました。今後は国の「重要伝統的建造物群保存地区」選定へ向け申請するそうです。
現在、愛知県内では「重要」には足助町のみが選定されているそうです。

・市内初の「伝統的建造物群保存地区(伝建地区)」指定
・今後は町並み保存、維持のために補助が受けられるが、手をつける場合には市の許可が必要となる
・今後は国指定の「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)」選定を目指す

名古屋市は二十九日、旧東海道沿いに伝統的な建物が立ち並ぶ緑区の有松地区を、地域住民と行政が協力して街並み保存に取り組む「伝統的建造物群保存地区(伝建地区)」に決定した。市内では初めて。

対象は七・三ヘクタールの地域で、伝統的な建物が百八件残っている。伝建地区は、文化財保護法や市の条例に基づく制度。地区内で建物の建て替えや修繕などをする場合、市の許可が必要になる一方、費用の補助などが受けられる。

市は今後、伝建地区の中でも国が特に価値が高いと認める「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれるよう文部科学省に申請する。選定されれば、県内では豊田市足助地区に続いて二例目となる。

伝建地区制度(伝統的建造物群保存地区)とは
文化財保護法に基づき、住民と行政が一体となって町並みの保存・形成に取り組む制度。有松の歴史的町並みの特性を踏まえ、建物の外観の基準を定めたもので、地区内のすべての建物が対象となり、建築行為等が許可制となり、確実に町並みを保存・形成していく。基準に適合していない家は、すぐに適合させる必要はないが、今後、建て替えなどの際に適合するよう改善努力義務が生ずる。建物の修理や修景に要する費用の補助や、税の減免等の支援策を得ることができるようになるるとともに、今後、国の選定を受け、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)となると、国から財政支援等が図られることも。

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